携帯電話の位置情報を利用すれば、社員がどこにいるかすぐに把握できます。
この機能を使えば業務効率の向上につながりますが、社員にとってはプライバシーを侵害されているような気分になることもあるものです。
上手く活用するためには、いくつかの注意点に気をつけ、オンとオフの切り替えルールを決めておきましょう。
今回は、会社が位置情報を管理することで得られるメリットや、位置情報を管理する際の注意点などをお伝えします。
位置情報(GPS)ってどんな仕組み?
GPSとは、アメリカが運用する「Global Positioning System」の略語で、日本語では「全地球測位システム」といいます。
24機の人工衛星は地域別に4機以上の衛星が配置され、ある程度正確な位置が把握できるため、ビジネスでも広く活用されています。
会社が位置情報を管理する理由
会社が位置情報(GPS)を活用するメリットは主に3つあります。
万が一、社員が携帯を紛失してしまった際も、位置情報を利用すれば紛失した場所がわかるため、迅速に見つけ出せるでしょう。
業務効率化
位置情報を活用して、社員が今どこにいるか把握できれば、業務効率化が図れます。
たとえば顧客のところに社員を派遣しなくてはならないとき、GPSで社員の現在位置を確認できれば、近くにいる社員に直行してもらうことも可能です。
一人ずつ電話して居場所を確認するのは手間も時間もかかりますが、位置情報を活用すれば迅速な対応ができるため、顧客満足度が高まるでしょう。
例えば運送業であれば、位置情報によって場所が瞬時にわかるため、進行状況の把握が可能です。
このように位置情報がわかることによって、サービスの品質向上につながります。
従業員を可視化
位置情報を活用することで、外で仕事をしている従業員を可視化できます。
具体的に言えば、営業マンなど外回りが多い社員が、勤務時間内に仕事に専念しているか位置情報によってチェックできるのです。
目が届かない場所にいても、仕事に関係のない場所に長時間立ち寄っていないか確認できるため、労務管理に役立ちます。
勤怠管理
位置情報は勤怠管理にも役に立ちます。
通常通り会社に出勤する社員は勤怠管理に問題無いでしょうが、会社に寄らずに直行・直帰したり、テレワークの社員は、勤務時間通りに仕事をしているか、どこにいるかを把握できません。
位置情報を活用すればどこにいるか一目瞭然なので、手間なく勤怠管理ができます。
会社が位置情報を管理する際の注意点
会社が法人携帯で位置情報(GPS)を利用する際に注意しておきたいことが3つあります。
社員のプライバシーを侵害しないためにも、次の注意点を守りましょう。
嫌がられる可能性あり
位置情報を利用することで業務効率化や勤怠把握などのメリットがあるとしても、常に監視されているようで不快に感じる従業員は多いでしょう。
位置情報を確認されるだけでも抵抗がある従業員もいるのに、1日の行動について細かく指摘してはプライバシーの侵害と受け止められてしまいます。
たとえまじめに勤務している人でも、監視の目が光っていることに不快感を抱く可能性があることは意識しておきましょう。
社員の承諾
大前提として、法人携帯の位置情報を取得することは、社員から承諾を得なくてはいけません。
位置情報を取得する目的を明確に説明し、社員の理解を得ることが大切です。
勤務時間外の利用は禁止
位置情報を取得していいのは勤務時間内だけで、勤務時間外や休日などのプライベートな時間に位置情報を取得するのは、法律的に違反です。
位置情報を上手く活用するポイント
位置情報を活用するメリットや注意点を踏まえたうえで、業務に位置情報を上手く活用するための3つのポイントをご紹介します。
監視し過ぎない
携帯の位置情報によって四六時中監視され、行動についていちいち指摘されては従業員も反発したくなるでしょう。
行き過ぎた監視は、従業員のモチベーション低下につながります。
あまりにも長い休憩ならともかく、ちょっとした休憩まで細かく指摘すれば、たとえ勤務時間内だとしてもプライバシーの侵害だと反発を招いてしまうでしょう。
就業規則に規定する
携帯で位置情報を取得することは、就業規則に記載しておきましょう。
就業規則で規定しておけば従業員に周知できるため、理解を得やすくなります。
従業員からの反発も起こりにくくなるでしょうから、位置情報を活用する前に記載しておきましょう。
目的を明確化する
位置情報を活用することについて社員の承諾を得るときは、目的を明確に伝えておきましょう。
何のために使うのか利用範囲を伝えることで、反発を招きにくくなります。
利用するのは勤務時間帯であり、必要なときのみ位置情報を活用することを伝えて理解を得ましょう。
会社携帯の位置情報はオンとオフの切り替えをするのは問題ない?
法人携帯にGPS機能がついているとき、自分で切り替えていいのか悩む社員がいるかもしれません。
位置情報の切り替えについては、ルールを決めて社員に周知しておくのがよいでしょう。
位置情報を利用する目的は、業務上の必要性から社員の現在位置を確認したい場合や、勤怠管理などのためです。
そのため勤務時間帯はオフにせず、常にオンにしておく必要があります。
位置情報を利用することに承諾してもらう際に、オンとオフの切り替えルールについても説明しておくとよいでしょう。
位置情報を切り替える方法
位置情報の切り替え方は、iPhoneとアンドロイドで違いがありますが、どちらも面倒な操作は必要なく、簡単に切り替えることができます。
勤務時間帯はオン、勤務時間外はオフに切り替えられるように、切り替え方を社員に伝えておきましょう。
「iPhone」の切り替え方法
iPhoneの位置情報を切り替えるときは、設定の画面からおこないます。
「設定」→「プライバシー」→「位置情報サービス」の順にタップしてください。
位置情報サービスを右にスライドすればオン、左にスライドすればオフにできます。
「android」の切り替え方法
androidの位置情報を切り替えるときは、まず画面を上から下にスワイプします。
位置情報のマークをタップすれば、簡単に切り替えができます。
まとめ
法人携帯の位置情報を使うメリットや、上手く活用するためのポイントをご紹介しました。
従業員に利用目的を伝えたうえで承諾を得たのであれば、勤務時間帯に位置情報を利用することは問題ありません。
しかし、社員に無断で位置情報を利用したり、勤務時間外に利用したりすることはプライバシーの侵害になるので注意しておきましょう。
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